精密切断機 ワイズカッター YSC-10シリーズをご検討頂いているお客様にカタログスペックだけでは比較できない、「他メーカーの切断機とここが違う!」と言うポイントをご紹介します。お客様目線でこだわりをもって設計・製作しております。ご検討の際には、ワイズカッターのこだわりポイントを是非、他社メーカー製品と比較されることをお勧めします。作業性や長期的な観点から見て絶対的に押さえておくポイントです。他社メーカーと仕様を比較しても大差が無いのにワイズカッターが選ばれるのには理由があります。

剛性

ワイズカッター YSC-10シリーズ こだわりの第一は本体剛性に優れていることです。

剛性が十分に有ると言うことは、負荷の大きい切断にも効果を発揮し「以前に使用していた切断機よりも振動が少なく、静かに切断できる。」などのお声を頂き、リピートで複数台を導入させて頂いている事例もございます。

また、本体剛性が優れていることにより生まれる様々な利点は切断作業のみでは無く、メンテナンスにも非常に影響を及ぼすものです。

ワイズカッター YSC-10シリーズと同じような切断機をご使用されているユーザー様が共通でおっしゃる事は、「タンクの掃除がしにくい」と言う点です。

このタイプの切断機は良好な切断面を得るためにタンクに貯めた切削水を循環させて切断部にかけながら切断作業を行います。その作業時に発生する脱落砥粒や切粉はタンク内に沈殿し溜まっていきます。故にタンクは定期的に掃除をしないと「ポンプの故障」、「注水ノズルの目詰まり」、「機械寿命の低下」、「切削水に切粉が混入して切断面の不良」など悪影響の原因となります。タンクの掃除は一番重要なメンテナンスなのです。


 それでは「定期的に掃除すれば良いこと」となるのですが、他メーカーの切断機に内蔵されているタンクにはキャスターが付いていない場合が多いため水や切粉の溜まった30㎏近いタンクを2人がかりで引きずり出して持ち運ぶと言うような作業が必要になってしまいます。これは思いのほか重労働で有ると共に、タンクの移動作業中に汚れた水をこぼしてしまい、その掃除など必要のない作業が増えてしまいます。そのためタンクの掃除が敬遠され、気づいたときにはタンクの中が水より切粉の方が多いと言うような状態になり、機械故障の大きな原因となってしまいます。一番重要なメンテナンスであるタンク掃除のサイクルは長くなればなるほど手間がかかり、汚水の処理に不快な思いをしなくてはならないのです。

ならばタンクにキャスターを付け、掃除をしやすくすれば良いという単純な答えなのですが、「何故他メーカーの機械には付かないのか?」、「キャスターを付ける場合は機械の外側設置になるのか」と言う疑問がでてきます。
これは【機械本体の剛性】に大きく関係しています。従来、このタイプの切断機の多くは切断機の作業ベッド面と脚部を別構造とし、ベッド部は9mm程度、脚部は3.2mm程度の鉄板とアングル材による補強により強度を確保しています。その補強部にタンクの置き場を設けているために、機械前面の開口部に補強を入れる事が必須となりタンクを地面に置けない構造となっています。補強材を取ると本体強度が確保できなくなるのです。YSC-10シリーズは、タンクの掃除をしやすくするために【機械本体の剛性】からこだわり、フレームを6mm鉄板で曲げ構造とし、十分な機械剛性を確保しながら、キャスター付きのタンクを機械に内蔵できる構造になっています。その結果、一人作業で簡単にタンクを引き出せて移動させることができるようになりました。 また、タンクの排水ドレンも2個所設けておりますので汚れた水の排水がしやすく掃除も楽に行えます。

これにより納入させて頂いたお客様からは、「以前と比べてタンクの掃除が格段にしやすくなり、機械をきれいにする習慣ができました。」などのお声を頂けるようになりました。

このように【機械本体の剛性】は、切断作業のみならずメンテナンスにおいても重要なポイントとなりますので導入の際はご一考下さい。

YSC-10タンク-r300.jpg

精度

ワイズカッター YSC-10シリーズの第二のこだわりは主軸の剛性・精度に優れていることです。

主軸は高周波焼き入れし、精密に研磨されています。負荷の大きな切断に対応するために主軸の剛性にこだわり、最も太い部分でφ37、ベアリング内径嵌め合い部はφ30とし、このクラスの切断機としては最大級の強度を誇ります。

また、主軸の振れ精度にもこだわっており、主軸の出荷時振れ精度は 5/1000 mm 以内となっております。

この強度と精度により負荷の大きな切断の際も、他社製品と比較して振動が少なく静かな切断が可能となり、きれいな切断面が得られます。

精密切断機 主軸精度計測方法.gif

主軸の振れ精度計測方法

主軸の砥石押さえフランジ嵌め合い部の研磨した面にインジケーターを当てて、主軸のプーリー側を手で静かに回した時の、インジケーターの振れる数値の最大差を測定値とします。

注) 主軸の寸法と精度は、2009年4月以降出荷分の値です。

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綺麗

切断機を初めとする機械類に共通して言えることですが、機械を常にきれいにしておくことで故障も事故も少なくなります。

機械を常にきれいな状態に保つ=大事に使うと言うことで機械への愛着が芽生えて不調の早期発見にもつながり故障を未然に防いだり、無理な作業をして事故につながる事もなくなります。

しかし、この簡単な心がけも機械導入時の最初の印象だけでも随分変わってしまうものです。

最初にきれいな機械だと印象を持てる機械と特に印象の持てない機械では、その後の使用状況にも大きな差が出てしまいます。

車に例えれば、最初の印象が良いと愛着が湧いて長くきれいにしようと言う心が芽生えるものです。反対に何の印象もなければ傷も汚れも気にならずと言う状態になってしまいます。

ワイズカッターは導入して頂いたお客様に「きれいな機械だ!」と良くお褒めの言葉を頂きます。

決して安くは無い切断機ですから、せっかく導入したのに使いっぱなしで故障がちとならないためにワイズカッター YSC-10シリーズは、お客様に長くきれいにご使用いただくために次のような対策をしております。

① 構成部品にステンレス材を多用しています。

切削液を使用する切断機ですので防錆、耐蝕性を考慮し下記の構成部品にステンレス材を使用しています。

  • 砥石カバー
  • ベルトカバー
  • バイステーブル前後カバー
  • ベアリング押さえ
  • 砥石押さえフランジ
  • 注水用配管継ぎ手 (一部黄銅製を使用しています)
  • 切削液の飛散する可能性のある個所の全てのボルト類

 

② バイス及びテーブル周辺部品は全てメッキ処理を行っています。

メッキは膜厚均一性、高耐蝕性、高硬度などの特性に優れた無電解ニッケルメッキ(カニゼンメッキ)を施しています。

 

③ ベッド面に傾斜を付け、切削液の流れを良くしています。

バイステーブル下のベッド面に傾斜を付け切削液の流れを良くすることにより、切断作業時に発生する切粉の滞留を極力減らします。また、テーブル周辺の掃除用ホースが装備されていますので作業終了後はテーブル周辺を洗い流せます。
傾斜が付いていない機械では、洗い流した切粉が滞留してせっかく掃除した効果が半減してしまいます。

他社製の切断機ではベッド面と前後送りギア部との距離がせまく堆積した切粉にギア部が浸かってしまいギアの異常消耗や切粉の噛み込みによる動作不良が良く見受けられます。

ワイズカッターでは、ベッド面の傾斜のみならずベッド部とギア部の距離を大きくとりギア部への切粉の影響を極力少なくする構造としています。

 

④ 全体透明防水カバーには十分な補強を施しています。

長期的な使用で、コーナー部やヒンジ取付部分が破損しやすい透明防水カバーの内側コーナー部は全体に内部補強を施し、立ち上がり部のコーナーはアルミアングル材にて補強しております。

特に開閉蝶番取付部は、ステンレスフラットバーにより内側と外側から補強し、また蝶番もステンレス製厚口蝶番を使用し長期にわたるご使用に耐えうるワイズカッター独自のこだわりにより他社製切断機では見られない強化構造となっています

また、全体透明防水カバーはガススプリング支持方式を採用しており、軽い操作で開閉が可能で有ると共に急落しませんので指詰めなどを防止する安全構造となっています。

 

以上のような対策により、お客様にできるだけメンテナンスの工数を減らしながらも、長く綺麗にご使用いただけるものと確信しております。

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精密切断機、試料切断機の専門メーカーとしてさまざまな素材に対応し、分析・開発から生産用途の切断作業にも「こんな切断機が有ったら」を形にして標準機から特注機まで柔軟な発想でご提案します。